エピソード6【死のひょっこりはん】
昨日角島からの帰り道、夜になって暗い山道でガードレール脇から鹿が"ひょっこりはん"してきて衝突しかけたのよ。
それが危なかったんだけど、もう少しタイミング急だったら俺も鹿も速度的にも場所的にも死んでもおかしくなかったと思う。
鹿っつってもバンビみたいなサイズじゃないよ。立派な角が生えてるシシガミ様サイズの牡鹿。超ビビったわ。
シシガミに魂奪われてたかもしれんと思うと、布団に入ってから震える。
布団の中で冷静に死を考えると、真っ先に浮かぶのは「俺はなんて親不孝な人生を過ごしたんだろう」ってこと。
今まで自分の人生を考えたとき、親のことなんて何にも考えなかったのに。
エピソード7【懺悔のカフェ】
イギリスと言えば、
007
ミスタービーン
そして、ロックの国なわけですが、クイーンもまたイギリスのロックバンドです。
今話題の『ボヘミアンラプソディー』を映画館で観てきました。
俺もようやく整理ついたんだけど、ボヘミアンラプソディーって曲はフレディの懺悔の歌なんですね。そう思った。
フレディがあれだけ情熱かけて作詞作曲したのは自分の歌だからなんかなと。
ボヘミアンラプソディーが6分もあってラジオに流せないとかいう理由でプロデューサーみたいな人に否定された時、めちゃくちゃにぶちギレるのも当然。
あれは売れはじめて調子にのってるわけではなく、フレディ自身の歌、自分自身を認めてもらえないってことだからあそこまでいった。
世の中にどう思われようと構わないとは言うけれど、家族に認められないっていうのは辛い。
フレディみたいにあれだけの才能を持っているから、自分を信じることができた。父親の誘導に乗らない。
結果的に父親とも和解はするのだけれども、フレディのメンタルにはだいぶこたえてたはず。映画中にもフレディの闇シーンはいくつか表現されてる。
家族に認められない、バックボーンがない環境でもフレディがそういうグレた選択肢をとって生きていけたのは、パフォーマーとして生きるという術があったから。
もうその術に一辺倒なもんだから、すごいエネルギーを注ぐ。生命エネルギーの全てを。
そして、最後の感動のライブシーンに繋がる。
その映画見る直前、実は僕も懺悔してました。
唐戸にある「わすれじの」ってカフェに1人バイクで行ってきたんです。
ずっと前から気になっていて、てっきり「わすれもの」だと思ってたんだけど、違った。
カウンター席に座って、
「俺をとろけさせるチーズほっとケーキ」と「なんたらかんたらのコーヒー」を頼みました。
店長さんは僕の母親ぐらいの女性の方で、サザンオールスターズの大ファン。
お店の名前とか、メニューのネーミング、お店の中の内装にサザンオールスターズが展開されています。
たしか、お店を出した経緯の話からだったか、店長さんには25歳の息子がいて、息子の将来が悩みの種だという話を聞いて、
あっ、これは話さねばと思い
僕も息子さんと同い年ですが、今大学3年生してまして、親には散々迷惑をかけているところです。と懺悔。
今日乗ってきたバイクも実は親に内緒で買っているとか、就活の話だとか、自分の母親に懺悔する気持ちで話して
最後には親孝行者で申し訳ありませんと何故か謝るまで至りました。
店長さんはどう思って聞いていたのかわかりませんが、優しく聞いてくれていました。
俺がフレディと違うのは、
特出した才能があるわけではないこと。
ゲイではないこと。
生きる目的、術を見つけていないこと。
目的さえ決まってしまえば、俺もまた生命エネルギー消費できるんだけどね。
俺もフレディみたいに魂燃やしたい。
魂燃やせる何かに出会いたい。